
インターネットビジネスに関する教育システムモデルの開発を、産学連携および国際連携による研究体制の下に、実施する。講義、ケース、プロジェクトの三形態のバランスを取りながら、有効な学習方式の開発を目指し、具体的なインターネットビジネスに関するコースコンテンツの検討を行なう。
市場における生産から流通・消費にいたる流れの中から、まず調達に着目する。仮想国際市場を構築し、それに対応するためのインターネット諸技術のハンズオンおよび応用力の養成、さらにケース学習をも含んだ教育モデルの開発を目指す。
初年度および第2年度に仮想環境を構築し、テストを行なう。その結果は第2年度のワークショップにより検証する。第3年度においては、12回分の講義・実習を内容とするカリキュラムを中間的に完成させ、ソフトウェアおよびコンテンツを開発し、実験的な教育に応用する。第4年度にこれまでの成果の評価を行い、モデルの最適化を図る。第5年度には最終成果を発表する国際シンポジウムを開催し、またその結果を刊行する。これにより実践的なモデルの完成を目指す。研究の進捗状況は、主体となる研究組織である国際マネジメント研究科が毎年実施する外部評価によって検証される。この評価の前提として、プロジェクト内で研究進捗状況に関するまとめと自己評価を行う。
インターネットビジネス領域のための大学院教育体系の開発は、Eコマースの進展とともに米国を中心に進んでいるが、日本ではいまだ十分ではない。アジアに位置する日本の現状を加味した新しいコースコンテンツを開発する必要がある。本研究はそのための貢献を目指す。これによってアジアにおけるインターネットビジネスの発展を期し、アジア地域の経済発展への貢献を目指す。
本学国際マネジメント研究科におけるカリキュラムの当該部門を、インターネットビジネスを中核とした科目群からなるコースワーク型に再編成し、これにより教育内容を充実させる。サーバ構築法等の技術に関するコースワークと経営情報システムおよびマネジメント部門およびマーケティング部門等に配置された科目との有機的連携をはかる。
本研究プロジェクトに係わるホームページを開設し、研究成果等をタイムリーに発信するとともに、本分野に係わる成果等を発表する国際シンポジウムを開催する。また、これを研究者だけに限らず、広く企業人や一般社会人にも公開し、本分野に対する一般の理解増進を図るなど、研究成果の幅広い公開にも留意する。